【AOR誕生40周年企画『AOR CITY 1000』第二弾】~フランク・ウェーバー=ビリー・ジョエル meets スティーリー・ダン!?

そんなこんなで、『AOR CITY 1000』第一弾には、楽しませてもらいました。

色々と聞いているうちに気づいたのは、一般的なAORと、私の好みとに若干の差があること。

改めて、私がAORに求めるのは、

①落ち着いたサウンド

②さまざまな音楽要素がブレンド

③演奏が上手い

④録音が良い

といったところでしょうか。

その経験を重ねた分、第二弾『AOR CITY 2017』では更に、盤選に頭を悩ませました。

紹介文を読んだり試聴を繰り返しながら、最終的に「フランク・ウェーバー」の二枚を選択。

初めて聞くアーティストです。

当時ブレイクしていたビリージョエルとエルトンジョンの「二、三匹目のどじょう」を狙ったようで、2ndに至っては「ニューヨークのストレンジャー」などという詐欺商法まがいの邦題を付けられています。

ところが・・・・・

これが、二枚とも、素晴らしい内容!!

旧譜にふさわしい形容ではないですが、5年に一度出会えるか出会えないかの大名盤です。

1stは、ピアノの弾き語りが中心。

鼻にかかった歌声は似ているものの、ビリー・ジョエルのようにカンツォーネ風ではなく、すこし細めの声質を活かしてしっとりと歌い上げます。

バックの演奏は、NYオールスターズ名うてのセッションミュージシャンが揃い踏み!

リチャード・ティー(Key)、スティーヴ・ガッド(Ds)、デヴィッド・スピノザ(G)、ウィル・リー(B)、マイク・マイニエリ(Vib)等。
様々な音楽要素が交じり合ったハイブリッドな楽曲群に対し、「華を添える」レベルを遥かに超えたグルーヴ満点の演奏で応えます。
「シルクディグリーズ」のTOTO陣も素晴らしいですが、こちらも凄いです。

まぁ、私なんかNYに行ったことも、行く予定も全くないのですが、
このアルバムに漂う「雰囲気」だけで、彼の地にいるような疑似体験が楽しめます。

都会を感じさせる音楽には、華やかさと同時に、「孤独感」や「退廃的」な要素がありますね。
それは、アル・クーパーや、ビリー・ジョエルにも共通しています。

2ndでは、さらにバック陣が前面に出てきて、スティーリーダン(SD)に匹敵する構築度の高い演奏を繰り広げます。

引き語りピアノと各楽器とのジャジーなインタープレイもあり、SDの緻密な音作りによる密室性を息苦しく感じる方には、こちらをお薦めしたいぐらいです。