【『屈折くん』/人間椅子・和嶋慎治】~ミュージシャン自叙伝の傑作

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25年以上のキャリアを持ち、ここ数年飛ぶ鳥を落とす勢いの日本のロックバンド「人間椅子」のギタリスト/ヴォーカリスト和嶋慎治氏の初自叙伝。

2月に購入して読了したが、最近また読み始めています。
この先、何度も読み返す愛読書になるだろうな。

アーティストの自叙伝は、インタビュー形式の文字起こしが普通だけど、そこは流石、和嶋氏。多忙だろうに、全て自分で書いています。

氏の愛した文学の影響を受けた、その文章がまた味わい深い。
まえがきの、「果たして、僕に自叙伝を著す資格などあるのか、と思います」からも伺い知れます。

乱痴気騒ぎのロックミュージシャン伝説とは対極の、ひたすら自身の内面を掘り下げてきた日々を、当時の貧困生活が匂い立つように書かれています。

時に、かなりの孤独を感じさせるものの、独特のユーモア表現のおかげで、読みながら落ち込んでいくようなことはありません。
また、「人間椅子」を全く知らない、聞いたことのない人でも十分に楽しめる内容です。

 

しばらく前から本を読むと、極度に眠くなり読了できなくなっていた私にとって、久し振りに一気読みできた作品でした。

読書の興味対象が変わってきたのかもしれません。
物事に夢中になり、ひたすら突き進んで行く主人公の作品に没頭するようです。

次は、偉人の伝記か、哲学書でも借りてきてみようかな。