ヴァンゲリス「ブレードランナー(サウンドトラック)」を聴き直す

昨日の投稿で、「SF映画は音楽(音響)も大事」と言いましたけど、「ブレードランナー」のヴァンゲリスは、まさに奇跡の作品ですね。

ヴァンゲリス・O・パパサナシュー 1943年ギリシャ生まれのシンセサイザー奏者

炎のランナー(第54回アカデミー賞オリジナル作曲賞受賞)」「南極物語」「ブレードランナー」が有名なので、映画音楽家と思われる人も多いのですが、その長いキャリアの中では、プログレッシブロックからクラシック寄りのものまで様々な音楽表現を行っています。

このサントラの発売は1994年で、なぜか映画の公開から12年も経ってからリリースされています。理由は定かではないのですが、当時、映画音楽家のイメージで縛られたくなかったという説も。

このサントラは大した告知もなく、唐突に発売されたのですが、それまでベスト盤で数曲しか聞けなかった私は、全貌を知って本当に狂喜乱舞しましたね。

一曲目、冒頭から映画のSEが流れてきます。

目を閉じれば、あの酸性雨が降り注ぐ世界を、上空のスピナーから眺めているよう。

その後も、映画の世界観に満ちた曲が目白押しで、夜間のドライブ(特に高速海岸線)でかけるとトランス状態になります。

最終曲「TEARS IN RAIN」が、また素晴らしいんですよね。

主人公演じるハリソンフォードより、はるかに魅力的なレプリカントのロイ・バッティ。演じるルトガー・ハウアーは、もう一世一代の名演技なのですが、その最終シーンで流れるのがこの曲です。

雨音の間から、ロイのナレーションが聞こえはじめ、シンセサイザーが美しくも力強く、波のように押しては返す。

最後の音が聞こえなくなってからも、しばらく余韻に浸ることが出来る、素晴らしいサントラです。